デニム生地の特徴とは?取り扱いのポイントや注意点も解説

デニム生地はジーンズやシャツ、カバンや靴などさまざまなアイテムに使われていますが、どのような生地なのか、詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか。デニムの特徴や魅力を理解しておけば、デニムアイテムを作ったり選んだりする際に役立ちます。本記事では、デニム生地の特徴と、取り扱いのポイントや注意点を紹介します。
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デニム生地とは?
デニムとは、インディゴ染料で染めた藍色のタテ糸と、無染色の白いヨコ糸で織り出した生地を指します。
18世紀ごろ、フランス南部のニームで生産された厚手の綾織物「セルジュ・ドゥ・ニーム」が発祥とされています。その後、呼び方が変化してデニムとなりました。丈夫なデニムは、19世紀初めにアメリカのサンフランシスコでゴールドラッシュが発生した際、労働者たちが着用するアイテムとして定着しました。20世紀に入るとファッションアイテムに欠かせない素材となり、現代でも多くの人々から愛されています。
ジーンズとの違い
デニムと混同されがちな言葉に、ジーンズが挙げられます。ジーンズは、デニムから作られたズボンのことです。一方デニムは生地そのものを指します。デニム生地を指してジーンズと呼ぶのは、間違いであるため注意しましょう。
デニム生地の特徴
デニム生地が持つ特徴は以下の3つです。
- 耐久性に優れている
- 織り方で質感が異なる
- 風合いの変化を楽しめる
耐久性に優れている
デニム生地の最大の特徴といえるのが、優れた耐久性です。太めの糸で頑丈に織り出されたデニム生地は、摩擦に耐える力があり、破れてもリペアが可能です。長年愛用できることも、愛好者が多い理由です。
織り方で質感が異なる
デニムの織り方は「右綾織り」と「左綾織り」の2種類があり、それぞれ質感や特徴が異なります。
右綾織り
右綾織りは、一般的なジーンズに使われる織り方です。硬くしっかりした質感と、生地の表面に現れる凹凸が特徴です。
左綾織り
左綾織りのデニムは、凹凸が少なくしなやかなことが特徴です。色が落ちやすいデメリットがありますが、経年変化を楽しみたい場合は、あえて左綾織りのアイテムを選ぶと良いでしょう。
風合いの変化を楽しめる
デニム生地は、使ううちに染料が落ちたり、生地の張りが無くなり柔らかくなったりします。経年変化したデニムは独特の風合いがあり、自分好みのデニムになるまで使い込んで育てる愛好者も少なくありません。使うにつれて風合いの変化が楽しめることも、デニムの魅力の1つです。
デニム生地の取り扱い上の注意点
デニム生地やアイテムを取り扱う際は、以下3つのポイントに注意が必要です。
- 色落ち・色移りしやすい
- 縮みが発生するケースがある
- 紫外線に当てないようにする
色落ち・色移りしやすい
デニムに使われるインディゴ染料は水に弱く、洗濯した際に色落ちする可能性があります。また、他の衣類と一緒に洗濯すると、デニムの色が移ってしまうことがあるので、注意が必要です。
縮みが発生するケースがある
デニム生地の主な原料である綿(コットン)は、水分や熱で収縮する性質があります。そのため、洗濯をしたり乾燥機にかけたりすると、縮んでサイズが変わってしまうケースがあります。特に無加工のデニム生地(リジッドデニム)は、大きな縮みが発生するため、デニム製品を購入する際は、生地の種類も確認しましょう。
紫外線に当てないようにする
インディゴ染料は紫外線の影響を受けやすく、日光や蛍光灯の光が当たる場所で保管すると、色褪せや変色を起こすおそれがあります。ジーンズやデニムアイテムを保管する際は、クローゼットに収納したり外袋をかけたりして、紫外線が当たらないように気を付けましょう。
デニムの特徴を活かしてファッションを楽しもう
デニムは耐久性に優れた生地で、使い込むことで色や質感の変化を楽しめます。長い時間をかけて育てたデニムは、オリジナリティ溢れるアイテムになります。ぜひ、自分だけのデニムを育ててファッションを楽しんでください。