コットン100%デニムのメリットとは?他素材の特徴も紹介

デニム生地の素材には、古くから綿(コットン)が使われてきました。しかし近年では、機能性を高めるために、ポリウレタンやポリエステルなど、化学素材が混紡されるケースも少なくありません。本記事では、デニムに使われる素材について、それぞれのメリットやデメリットを解説します。
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コットン100%デニムのメリット
綿素材のみで作られたデニム生地のメリットには、以下3点が挙げられます。
- 生地が丈夫
- エイジングが楽しめる
- 体型をカバーしやすい
生地が丈夫
コットン100%生地の大きな特徴が、耐久性の高さです。ハードな使い方をしても破れにくく丈夫なため、アウトドアや体を動かす仕事のワークウェアに最適といえます。
エイジングが楽しめる
コットン100%のデニムは長持ちするため、色落ちや薄れなどのエイジングを楽しめます。エイジングは、使用者のクセや性格が表れやすく、自分だけのデニムを育てる楽しみがあります。
体型をカバーしやすい
コットンのみで作られた生地は、程よいハリ感と厚みがあるため、体のラインを拾いにくく、体型をカバーしやすいこともメリットです。
コットン100%デニムのデメリット
コットンは水を通すと縮む性質があります。そのためデニム製品の多くは、一度洗い加工が施されています。しかし、ビンテージデニムや未加工のリジッドデニムは、洗濯すると大きく縮むことがあるため、注意が必要です。
ポリウレタン混合デニムのメリット
ポリウレタンは、ゴムのような柔軟性と耐摩耗性を持つ素材です。ポリウレタンが混紡されたデニムには、以下2つのメリットがあります。
- ストレッチが効いていて初めから馴染みやすい
- スタイルが良く見える
ストレッチが効いていて初めから馴染みやすい
通常のデニム生地は、丈夫な一方で伸びにくくゴワついてフィットしにくいことがデメリットです。伸縮性に優れたポリウレタンが混紡されたデニムは、ストレッチが効いていて穿きやすいため、デニムのゴワつきが苦手な人にもおすすめです。
スタイルが良く見える
ポリウレタン混紡のデニムは、スキニーなどピタッとしたデザインのデニムも穿きやすくなるため、タイトなデニムが好みの人におすすめです。
ポリウレタン混合デニムのデメリット
ポリウレタンには以下2つのデメリットがあるため、混合のデニムを選ぶ際は注意が必要です。
- 熱に弱い
- 加水分解が起こる
熱に弱い
ポリウレタンは熱に弱い性質があります。60度~80度の熱で劣化しやすくなるため、乾燥機は避けましょう。
加水分解が起こる
ポリウレタンは水分に反応して分解します。そのためポリウレタン混紡のデニムは、洗濯やクリーニングに出す頻度に注意が必要です。
ポリエステル混合デニムのメリット
ポリエステルは、石油を原料とした化学繊維のことです。ポリエステル混合のデニムのメリットは、以下の3つです。
- 速乾性に優れている
- シワになりにくい
- 色落ちしにくい
速乾性に優れている
ポリエステルの原材料は石油であるため、生地の糸に水が染み込みにくく、水に濡れても乾きやすい特徴があります。洗濯後すぐに乾くので、生乾きの臭いが付きにくいメリットがあります。
シワになりにくい
ポリエステルのメリットに、シワや型崩れを起こしにくいことも挙げられます。アイロンなどの手入れを必要とせず、洗濯をした後そのまま着られます。
色落ちしにくい
通常のデニムは染料が落ちやすく、色褪せや色移りのリスクがあります。しかし、ポリエステルは特性上、あまり色落ちしません。ポリエステル素材の生地を脱色させるには、130度もの温度が必要です。通常の洗濯では考えられない高温であるため、ポリエステルが配合された生地は色落ちや色移りしにくいのです。
ポリエステル混合デニムのデメリット
ポリエステルが混紡されたデニムには、以下2つのデメリットがあります。
- 耐火性がない
- 静電気が起こりやすい
耐火性がない
ポリエステル混合の生地は耐火性がなく、火花が当たると生地が溶けて穴が開いてしまいます。デニムはキャンプなどアウトドアの定番スタイルですが、ポリエステル混合のデニムは避けた方が良いでしょう。
静電気が起こりやすい
ポリエステルはマイナスの電気が帯電しやすい特徴があります。ナイロンやウールなど、プラスの電気が発生しやすい素材の衣類と重ね着をすると静電気が起こりやすくなるため、注意が必要です。
素材の特徴を活かしたデニムを楽しもう
デニム生地の主な素材には、コットンが挙げられますが、機能性を高めるためにポリウレタンやポリエステルが配合されたものもあります。それぞれの生地にはメリットとデメリットがあるため、デニムを選ぶ際は各生地の特徴を把握して、自分に合ったものを選ぶことが大切です。